悩める「プティ銀河系軍団」PSGの見どころ

今シーズンも大型補強を断行し、今やヨーロッパはおろか、世界中の注目を浴びるようになっているPSG(パリ・サンジェルマン)。
今シーズンはチャンピオンズリーグにも出場するため、さらに注目度はアップすることは間違いない。

しかし、注目されたリーグアン開幕戦、対ロリアン戦は2-2のドロー。続くアジャクシオ戦とボルドー戦ではスコアレスドローという不甲斐ない結果に終わり、周囲をがっかりさせている。

ただ、これはある意味、予想されていたことでもあった。
むしろ、この豪華メンバーの無秩序なサッカーが、試合を重ねるごとにどのような変化を見せていくのかが、PSGを見る最大の楽しみとも言える。
昨シーズンから今シーズン、そして来シーズン以降も、PSGを見るにはそういった視点を欠かすことはできない。

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カタール資本が入ったことで、選手獲得資金が潤沢になった昨シーズン。PSGは、ファンの期待に応えられるだけのサッカーは出来なかった。
約40億円を投資してパレルモから獲得したパストーレ(アルゼンチン代表)他、ガメイロ、メネズ、マトゥイディ、シリグ、ルガーノ、冬にはマックスウェル、アレックス、あるいはイタリア代表のモッタといった大型補強を行ったPSG。
リーグ前半戦で首位に立っていたにもかかわらず、指揮官コンブアレを解任してアンチェロッティ新監督を迎え入れるなど、タイトル獲得への準備は着々と進んでいた。

ところが、あのアンチェロッティをもってしても、チームはすんなり機能することはなかった。
問題は、ネネ、メネズ、パストーレの2列目のトリオがあまりにも束縛を嫌う自由なプレーを好む点に尽きた。
それにより、前線の左右中央のバランスは最悪。3人の創造性がかみ合ったときは鳥肌が立つほどのスペクタクルを見せるが、通常はちぐはぐな攻撃に終始した。

結局、パストーレが故障から復帰した2月下旬頃から少しずつ調子を上げ、最終節まで優勝争いを繰り広げたが、最後はモンペリエに優勝を譲ってシーズンを終えたPSG。
100億円以上の投資を行ったにもかかわらず、地方のスモールクラブの規律正しいサッカーに敗れ去ったというのが、新生PSGの第1フェーズだった。

そして迎えた今シーズン、PSGはさらなる補強を行った。
ラベッシ、イブラヒモヴィッチ、チアゴ・シウヴァ、ヴェッラッティ。そして来年1月にはルーカス・モウラ(サンパウロ)の加入も決定済みと、“プティ銀河系軍団”と評される陣容となったわけである。

ただ、これだけの大物が一気に加わると、チームが成熟するには相当な時間が必要とされる。
しかも、PSGはプレシーズンにアメリカツアーなど興業試合の予定が詰まっていて、いわゆるキャンプによってじっくりチーム戦術を整える余裕もない。

従って、ほとんどぶっつけ本番のような状態で迎えた開幕戦の前半に、いきなり2失点を食らってしまうのも当然だった。
また、イブラのワントップ以外、まだ今シーズンの軸となりそうな布陣も見えてこない。

おそらく、机上の理想で言えば、今シーズンのPSGのベストメンバーは以下のような陣容だと思われる。

                   イブラヒモヴィッチ

  ラベッシ            パストーレ             メネズ

            モッタ           シソコ

  マックスウェル    T・シウヴァ    アレックス        ジャレ

                     シリグ


まだ、故障者や五輪で合流が遅れたチアゴ・シウヴァ(今週末のリール戦から出場が予想される)などもいるので、ここまでの3試合では、イタリアの至宝ヴェッラッティや17歳の生え抜きラビオも出場。
右サイドバック以外はどのポジションにもレギュラークラスのバックアップを擁している。

因みに以下がバックアッププレーヤー;
GK=ドゥシェズ、DF=アルマン(左)、サコー、ルガーノ、カマラ(CB)、MF=ネネ(2列目 or FW)、ボドメール、マトゥイディ、シャントーム、ヴェッラッティ、ラビオ、FW=ガメイロ、オアロー

移籍期限の9月4日までに、まだ右サイドバックの補強が行われると見られるが、いずれにしても、ベンチにも代表クラスがずらっと並ぶヨーロッパ屈指の贅沢なメンバーが揃っていることは間違いない。

問題は、攻守のバランスと、前線のポジショニングだ。
第3節のボルドー戦では、ラベッシが出場停止中ということで、アンテロッティ監督はイブラの後方にパストーレとネネが構えるクリスマスツリー型を選択。
イブラ加入により、ネネがサイドにしっかりとポジションをとる時間帯が多かったことで、昨シーズンよりはマシではあったが、パストーレの存在感は皆無だった。

現在の状態では、間違いなくチャンピオンズリーグで苦戦を強いられるはず。
守備と攻撃が分離しているうえ、両サイドも機能していないので、ゴールの匂いさえも感じることが出来ないという状態だ。

そして今週末は、コペンハーゲンとのプレーオフに勝ってチャンピオンズリーグ本戦出場を決めたばかりのリールが相手となる。
延長戦を戦って足をつる選手も出てしまうほどタフな試合を戦ったチームに対して、果たしてエネルギーが有り余っているPSGがどんな試合を見せるのか。

チアゴ・シウヴァが最終ラインに入れば、前線へのフィードや展開力といった部分でも変化は見られるはずだが、やはり注目は2列目のバランスとコンビネーションとなる。

アザールが抜けたとはいえ、リールはリーグ優勝を狙えるだけのチーム力があり、成熟度はPSGを上回る。
今シーズンのPSGの行方を占ううえでも、注目のビッグマッチであることは間違いない。

この調子で行けば、数年後にはチャンピオンズリーグの常連となり、上位に顔を出すはずのPSG。
90年代にひとつの時代を作ったフランスの名門の動向は、今後も目を離せそうにない。



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